表題番号:2000A-250 日付:2002/02/25
研究課題バーチャルクラスの実現と実証実験
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際情報通信研究センター 教授 寺島 信義
研究成果概要
 バーチャルクラスは、お互いに離れた場所にいる先生や学生がインターネットでアバターという形態で一堂に会し授業や実験を行ったりできるシステムである。今回の特定課題研究の成果として、得られた結果はつぎの通りである。これまでインターネットで接続できる対地の数は2地点であったが、3地点以上接続できるようにした。3次元オブジェクトを含むハイパーテキストを教材として利用できるようにした。授業のシーンに応じて先生や学生の顔、上半身などを表示できるようにした。音声も同じ回線で通信できるようにした。これらのシステムを開発して3地点(早稲田大学、ビクトリア大学(ニュージーランド)、オープンラーニング機構(オーストラリア))を接続して実験を行った。実験のタスクとしては、①3次元オブジェクトをお互いに操作すること②まず先生が部品を組み立てたあと、学生が組み立ての実習をする。これはいずれもリアルタイムに実行することができ、一堂に会している感じで実験を行うことができた。このようにこのシステムはインターネットを介してお互いに離れた場所にいる者同士でお互いの挙動を見ながら共同作業ができるところに特徴がある。現在このシステムはSGIマシーンで稼動している。このシステムをインストールすれば、世界中の誰でもがインターネットを介して共同で実験をしたり会議をしたりすることができる。今後このシステムをインターネット上で公開して標準として利用されるようにしてゆきたい。そのための研究を行うのが今後の課題である。