表題番号:2000A-239 日付:2003/03/14
研究課題言語表現活動の組織化と課題
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 日本語研究教育センター 教授 細川 英雄
研究成果概要
 外国人留学生のための日本語クラスにおける総合的な言語学習活動の組織化と支援について理論と実践の双方から考察・検討を行った。
具体的には、代表者の担当する日本語研究教育センター日本語専修課程「総合6」クラスの記録をとり、これを分析・検討することによって、教室プログラムと学習者の達成の関係をデータ化し、教室活動の中で、学習者がどのような能力を身につけ、またそれは活動のどのような部分で支えられているかを検討した。
ここでの教室活動は、次のポイントに絞って行った。
・ 「ある一定の内容や構造を教授」から「学習者自身の〈考えていること〉をどのように引き出すか」へ
  例: 教材中心読解型から自己発信表現型へ
・ 学習者が主体的に表現するためには何が必要か?
  → 聞・話・読・書という四つの形態に支えられた総合活動型コミュニケーション活動
  → 常に当面の具体的な対象と目標を前提にして機能 → 達成感のある言語活動を期待
・ バーチャル・リアリティ(仮想現実)の言語学習から,学習者自身の明確な意思を発信する言語学習へ
  → 学習者一人一人の「個の表現」を保証する試み