表題番号:2000A-219 日付:2004/03/31
研究課題コラボレーションを重視した情報教育
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等学院 教諭 橘 孝博
研究成果概要
  本特定課題での取り組みは主に以下の2つであった。
(1)まず、両高等学院の情報教育で使うテキスト「情報リテラシー 基礎」の作製は、両高等学院の教員グループが執筆者となりMNCや教育学部の教員の協力を得ながら行い、2000年10月に日本文教出版株式会社から出版された。その内容は早稲田大学付属の両高等学院で行う情報教育の基準を示したものと言える。
 具体的には①高校生に対する情報倫理、情報モラル、著作権問題などの教育、②高校生に情報格差の問題認識を持たせる教育、③インターネットでの情報収集と情報発信の技術の修得、④コンピュータ言語ソフトの学習、⑤英語による電子メール送受信の学習、⑥ネットワーク技術の基礎学習、などである。
 この教科書は、2001年度から両高等学院の生徒全員に対して使用している。
(2)次に、「情報教育プロジェクト 我が家の自慢料理」は、いくつかの高等学校の生徒が参加して、情報機器を使用したプレゼンテーションやそれを基にした料理コンテストを行う教育プロジェクトであり、われわれの取り組みは朝日新聞朝刊(2000年12月14日付)でも紹介された。
 この取り組みでは、単に情報教育だけでなく家庭科や語学の授業と関連付けて、教科横断的な広がりのある学習ができることが一つの特徴になっている。
 慶應義塾湘南藤沢中高等部が中心となり、立命館慶祥中高等学校、および両高等学院の各校で進めてきた情報教育の次のステップとして、学校同士が協力して行う情報教育を模索したものだった。
 それは生徒各自が親兄弟さらには祖父母などと相談して、自分の家の「自慢料理」は何かを考え、情報機器を使って他の生徒にプレゼンテーションしレシピを解説するまでの情報教育であった。
 最終的にはプレゼンテーションや調理のコンテストという形にし、早慶付属高校での早慶戦となった。
 上記の4校で約900名の生徒が参加する大きなプロジェクトになった。