表題番号:2000A-201 日付:2002/02/25
研究課題高齢者介護小規模施設「グループホーム」の資料的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学部 教授 濱口 晴彦
研究成果概要
 痴呆性高齢者グループホームは、痴呆性高齢者大型施設の欠点に学ぶ過程で定着してきた。グループホームは2000年4月から施行された介護保険法の中にグループホームにおける介護も公費の適用をうけることが明示されたこともあり、2000年以降急増中である。
 大型施設の管理的処遇に対して、グループホームのそれは「家庭」的であるといわれている。グループホームの居住者は擬似家族をつくり、地域に根ざした小規模施設がキーワードである。痴呆性高齢者に与える好ましい影響は定評がある。それは治療的であるよりも介護的であり、マニュアル的であるよりも現場即応的であることが、グループホームにおける人間的距離の短縮を常に保障していることによる。
 こうした知見の初期から現在までの形成を、入手可能な限りの資料の収集とそれらの整理により、グループホームの可能性と潜在性を採り出し、グループホームの今後に対して研究上の基礎を提供する作業を、2年間に亘る特定課題研究助成費を受けることで遂行できたと思う。成果は「グループホームの基礎資料的研究」(仮題)として2001年度中に刊行予定である。