表題番号:2000A-190 日付:2002/02/25
研究課題法情報学に関する比較法的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学部 教授 吉田 和夫
研究成果概要
 ネットワークの発展・普及によって新たな法律問題が発生することによって、従来の法理論は 修正を余儀なくされ、伝統的法体系の枠組みを越えた法情報学という新たな学問領域が形成されつつあるところ、本研究では、まず法情報学の基礎的研究として、アメリカにおける法情報学(Legal Informatic)の現状を分析し、日本法との比較法的研究を試みることを目的とした。
 本研究者は、本学在外研究員としてアメリカにて主に私法、契約法理論の研究を行う過程でネットワークをめぐる法律問題を新たな観点から検討する必要性を実感し、在外研究期間の前後を通じて、総論的にはネットワーク社会における紛争解決、各論的にはコンピュータ契約と統一商事法典、シュリンクラップ・ライセンス契約などに関する論稿を発表してきた。その延長線上にある本特定課題研究にあたっては、まずネットワーク、サイバースペース上の法律問題に関する立法資料、基礎文献類を収集した。
 対象となる範囲、領域は法律分野全般に及ぶものとなるが、今後は、特に知的財産権、損害賠償の問題等につき、法の変容、技術的問題と法のジレンマの議論との関連に注目しながら、各国における議論ないし法規制の現状の正確な把握と今後の展望についての議論を紹介する予定である。短期的には、個別分野における解釈論が中心となるが、中期的には一般的な法規制のありかた、一般理論への影響につき考察を続けることを目標としたい。