表題番号:2000A-187
日付:2002/02/25
研究課題シェリング哲学における啓示と神話の研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 社会科学部 | 教授 | 那須 政玄 |
- 研究成果概要
- 後期シェリングの神話と啓示を研究するために、近年発見されたシェリングの「啓示論」(1831/32)を山本冬樹氏と共訳するかたちで新しいシェリング像を発見することに努めた。全部で81ある講義録を毎年10講義(半年に5講義)づつ印刷物にして公開していくべく努力した。しかし、2000年度の前半9月まで私が学部長の役職にあり多忙を極め、結局2000年度は後半に第19講義から第22講義までの4講義しか訳出できなかった。またシェリング研究も計画どおりには進まず、『意志の問題』の研究ノート作成までにしか到らなかった。しかし、啓示を解明するシェリングの発想法は、神の場所から人間の場所を見るという特異なもので、新しい世界観の形成(近代の枠を超える可能性の模索)に大いに役立つ素材であることの確信をより明確に持つことができた。
次年度は一層精力的に翻訳の作業を行い、少なくとも10講義は訳出しようと考えている。また、研究に関しては、シェリングの啓示と神話の問題を検討する前段階として、『意志の問題』を徹底的に突き詰めることをもって、研究の成果を出していきたいと考える。