表題番号:2000A-072 日付:2002/02/25
研究課題清-ロシア関係史に関するロシアにおける研究史の総括と再検討
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学部 助教授 柳澤 明
研究成果概要
 本研究の目的とするところは、特に18世紀の清-ロシア関係をめぐるロシア(ソ連)における研究史・研究動向を総括・再検討するための第一段階として、国内において可能な限りの情報を収集・分析することにあった。この目的を達成するため、具体的には次の3つの方面から作業を進めた。①Скачков、 П.Е. Очерки истории русского китаеведения (Москва、 1977) 、等の基本文献によって、ロシア(ソ連)の中国研究史を整理する;②既存の各種の文献目録等を基に、ロシアの中国研究に関するできるだけ総合的・網羅的な文献・資料の基礎リストを作成する;③関連文献を比較的多数所蔵する国内各機関について、②の基礎リストに基づく所蔵チェックを行うとともに、基礎リスト自体の補完も行う。以上のうち、②については、Скачков, П.Е. Библиография Китая (Москва-Ленинград、 1932);Tung-li Yuan、 Russian works on China 1918-1960 in American libraries(New Haven、 1961)等の目録のほか、研究代表者が1996年にモスクワのСинологическая библиотека(中国学図書館)における調査の際に作成した文献・資料リスト等を基に、逐次基礎リストを整備しつつあるが、現在のところ完成には至っていない。③については、早稲田大学中央図書館をはじめ、日本ロシア語情報図書館(東京都世田谷区)、北海道大学スラブ研究センター図書室等で調査を行ったほか、NACSIS-Webcat等のオンライン検索システムを通じての検索も実施し、データの充実に努めている。今後は、関連する概説書・研究書における引用・参照文献をもチェックして基礎リストをさらに充実させるとともに、より広範囲にわたる実地調査を進めた上、ある段階に達した時点で、上記①の作業に基づく適当な解題を付した上で公開する予定であるが、その方法としては、ホームページ等を活用することも考慮している。