表題番号:2000A-048 日付:2002/02/25
研究課題カジミール・マレーヴィチと文化としての抽象
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学部 教授 大石 雅彦
研究成果概要
 本年度は、予定している著作の第4章、第5章、第6章をかきあげ、全体を完成させました。400字詰原稿用紙に換算すると1200枚ほどになります。これから原稿の調整にとりかかり、今秋には刊行したいと思っています。以下に、第4章、第5章、第6章の概要を記します。
 第4章は「思想としてのスプレマチズム」を扱い、第1節「『四次元』の問題系」、第2節「レーニンそのものと主義になったレーニン」にわかれています。第1節はスプレマチズムと神秘主義の関係を、第2章は政治の美学化と美術の政治化の関係を論じています。
 第5章は「『太陽の征服』上演」をテーマとし、第1節「詩と絵画のインターフェイス」、第2節「立体未来主義の祝祭」にわかれています。第1節は芸術のインターフェイス化を、第2節は祝祭としての『太陽の征服』上演を問題としています。
 第6章は「世界の造形」を扱い、第1節「教育・研究・行政――ウノヴィス、ギンフク」、第2節「飛行都市」にわかれています。第1節は革命後の美術学校における教育・研究・行政の相互関係を、第2節はデザイン思想の誕生を論じています。