表題番号:2000A-010 日付:2002/02/25
研究課題地域経済と金融機関―信用金庫を中心にして―
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学部 教授 森 映雄
研究成果概要
 金融自由化以降、信用金庫の都市銀行を含めた全国銀行に対する貸出シェアーは低下している。(但し、バブル期以降だけでみるとそのシェアーを持ち直しているところもある。)そのシェアーの動向を都道府県別に分析して、その動向を説明する要因を析出する。
 地域金融機関として重要性をもつ信用金庫は、地域に根差し、極細かな情報活動により地域の情報に関して優位性をもって営業活動してきていると見做される。すなわち単なるRelation Bankingという視点では、信用金庫の貸出シェアーの低下は説明できない。すなわち、信用金庫の価値ある情報―顧客と信用金庫両者にとって―の創造に問題があると考えられる。この点は定性的分析をすること以上に定量的分析を試みる必要がある。その方法については未だ考察中である。しかし、何か代理的変数を用いて分析する予定である。
 信用金庫の貸出シェアーの低下は、地域経済状況・構造にも左右されている。それらの要因をも加味した実証分析を試みる。