表題番号:1999A-818 日付:2002/02/25
研究課題潜在構造分析の教授法の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学部 助教授 豊田 秀樹
研究成果概要
 近年の研究では、従来、共分散構造分析とは異なる分析法と位置づけられてきた潜在構造モデルが下位モデルとして位置づけられるようになってきた。潜在クラスを観測不可能な離散変数として扱うこの方法を、文学部(特に心理学専修)の学生に教授する為の方法を開発した。
 本研究の成果として、複雑化した社会構造変動を捉えるために新たに発展した共分散構造分析法が容易に習得できれば、それを必要とする社会・人文・行動科学の多くの領域でのデータ解析的研究を促しうる。
 統合的な支援システムの構築のために、過去15年間の当該分野の理論的・応用的成果を論文、メーリングリストを中心にサーベイし、文科系の学生・大学院生・研究者が利用しやすい形式にまとめてデータベースを構築し、指導案の作製に利用する。「解の評価方法」に関する指導案を重点的に作製した。
 同時に応用事例の収集、分析を行い、初心者向けの教材を作成した。特に適用可能性をデータ収集を通じて調査し、上記の研究と平行して試験的に作製されたカリキュラムを大学院生し提示し、カリキュラム中の難しい箇所、習得すべき知識、つまずきやすい技能を、プロトコル分析とスーパーバイズを通じてピックアップし、対策を講じ、文科系の学部学生用の教授学習特性に合わせた教材となった。