表題番号:1999A-566 日付:2002/02/25
研究課題経済危機下のロシア経済の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学部 教授 辻 義昌
研究成果概要
 1998年のロシア経済の破綻による平価切下げは、従来の過剰な製品輸入体質を是正し、多くの分野での国産品代替を呼び起こし、所得の向上と生活の安定をもたらした。しかし、外国からの直接投資が依然微弱で企業社会の近代化が遅れたままになっている。この前近代性をソビエト時代からの連続性という視点で根拠づけることに成功した。
ロシアへの出張
1. 1999年8月--9月(25日間)
 ロシア科学アカデミー経済研究所での研究交流が中心。統計資料を中心に収集
2. 1999年11月--12月(50日間)
  モスクワ大学経済学部労働経済学講座に在籍。同僚との研究交流のほか、労働省労働研究所、同生活水準研究所などでの研究大会に参加。
3. 2000年3月--4月(22日間)
  経済研究所の他、ペテルブルグの統計委員会などで地域経済および労働市場関連の統計資料の収集と意見交換
4. 2000年8月--9月(20日間)
  前年とほぼ同じ
5. 2000年11月--2001年1月(50日間)
   前年とほぼ同じ。モスクワ経済大学校での研究大会(テーマ「企業の社会貢献」)に参加。日系企業数社との接触により、日本人から見たロシア企業の問題点について意見交換
6. 2001年3月(18日間)
   経済研究所で地域経済(モスクワ、ペテルブルグ)におけるスモールビジネスおよび職業別労働市場の調査動向について資料収集。またロシア科学アカデミー人口研究所にN.M.Rimashevskaja教授をたずね、貧困世帯についての過去40年間における連続的変化について意見交換をした。
7. 1999年10--11月(15日間)
   モスクワ大学経済学部の同僚R. P. Kolosova教授を早稲田大学に招き、日本経済および日本の労働経済とロシアのそれとの比較研究をテーマとして資料収集のお手伝いと意見交換。