表題番号:1999A-164 日付:2002/02/25
研究課題建築生産に関する写真・動画教材の作成とホームページへの掲載
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学部 教授 嘉納 成男
研究成果概要
 本研究では、建築生産に関する授業に係わる教材の電子化を図り、その授業での運用を行った。
 先ず、従来からある研究室にストックしていた建築生産に係わる写真についてその殆どを電子化及びキーワード付けを行い、ホームページ(www.kano.arch.waseda.ac.jp)上に掲載した。さらに、そのホームページを実際に教室で参照し、授業の進捗に合わせ、学生へ実際工事の仕組みや状況について目で見る教育を行った。
 さらに、動画については、研究室で作成した教育用のビデオ及び外部機関が作成したビデオを試験的に動画ファイルに変換して、それを特定のIPアドレスからのみアクセスし得るホームページ上でRealPlayを用いて閲覧できるようにした。
 上記の授業での試行によって、以下の点が明らかになった。
(1)教室のLAN端子から研究室のサーバーにアクセスをすることによって、多くの写真教材を効果的に学生に見せることが出来、その教育効果は高い。
(2)動画については、既存のソフトを使用することによって、学生に閲覧させることが出来たが、現状の通信速度では、その画素が少なく、詳細な部分についての表示が不明確になり、教室での閲覧ではなく、各自のパソコンからのアクセスが効果的であった。
(3)写真について、原画がコピーで流出することが有り得るため、建築工事における災害事例や欠陥部分の写真など、そのホームページ上における掲載に支障がある。
(4)動画については、コピープロテクトを設定することが出来るため不正コピーの問題はない。
(5)動画の多くは、ビデオ媒体で有料または寄贈によって研究室で保有している。このため、教室でビデオ媒体を用いて上映する上では何ら問題ないが、これを動画ファイルに変換して閲覧させる場合、著作権の問題が発生し、その運用が事実上難しい。
 以上で述べた研究成果により、今後解決すべき事項はあるものの、この研究で作成した写真・動画教材は関連授業において有効に活用し得、また教育効果も大きいことが明らかになった。