表題番号:1999A-091
日付:2002/02/25
研究課題『ニヒリズムの歴史』の理解をめぐるF.ニーチェとM.ハイデガーの思想的対立についての研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 文学部 | 助教授 | 鹿島 徹 |
- 研究成果概要
- 本研究は1998年度特定課題研究助成費により行った同題の研究の継続として構想されたものである。1998年9月に同研究費により旅費を得て、シルス・マリア(スイス)で開催されたInternational Symposium on Nieztsche and East Asiaにおける口頭報告において研究成果を発表したのに続き、本年度はチェコ国立アカデミー(プラハ)にて研究報告を行う予定であったが、申請額の400,000円が大きく減額されて289,000円のみが交付されたため、交付額の50%以内という条件ではそのために必要な旅費に達せず、遺憾ながら断念せざるをえなかった。
そのため、研究作業も方向を転じて、上記シルス・マリアでのドイツ語発表原稿を日本語に直し、ハイデッガー研究会編『対話に立つハイデッガー』(理想社、近刊)への寄稿原稿(「西谷啓治とハイデッガー ― ニーチェ解釈をめぐって」)として完成させる作業を行った。その中で、西谷啓治との対比で「ニヒリズム」問題をめぐるハイデッガーのニーチェ解釈について、特に戦後の論考"Zur Seinsfrage"("Wegmarken"所収)を中心に検討を進め、上記報告の基本主張を裏付けるとともに、種々の資料に当たって細部でのデータの補足を行った。