表題番号:1998C-009
日付:2002/02/25
研究課題International Symposium on Soft X-ray Spectroscopy(軟X線分光国際シンポジウム)
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学部 | 教授 | 宇田 応之 |
(連携研究者) | 理工学部 | 教授 | 中川 武 |
(連携研究者) | 理工学部 | 助教授 | 西本 真一 |
(連携研究者) | 人間科学部 | 教授 | 吉村 作治 |
(連携研究者) | テネシー大学 | 教授 | T.Callcott |
- 研究成果概要
- X線を利用する研究分野は極めて多く、かつ広い。1996年ドイツのハンブルグでX線全体の国際会議が開かれた。しかし、分野が広すぎて議論が散漫になり勝ちだった。1998年には、X線分析の一部でイオン励起X線(PIXE)分析分野だけの国際会議がスエーデンのルントで開かれた。しかし、それでもまだ十分な議論を尽くせる程の小単位とは言いがたかった。
ところで、議論は学際的多分野に広げつつも、一方ではその議論を十分に深めるためには、どんな会議形態をとるのが良いのかを、この2年間多くの人々と話し合ってきた。結論の1つは、1つの議論には、それぞれ分野の違った数人だけが参画し、徹底的に議論する。他の多くの人は、その議論が終わってから質問なり意見を言うという形式であった。
申請代表者は、上記PIXE国際会議の日本代表委員であり、1992年にその会議を早稲田大学に誘致し、世界31カ国から189人の参加者を得た。また、固体の電子構造計算の国内会議、DV-Xalpha研究協会会長、足立裕彦京都大学教授を助けて、この数年間副会長として分子軌道計算法の普及にも努めてきた。一方、軟X線応用科学研究会を立ち上げ、材料科学、考古学、環境科学などへのX線の応用も図ってきた。なかでも、古代絵の具の分析には力を入れてきた。
以上のような背景を踏まえ、電子構造とX線利用に力点を置いた“考古学資料の分析”を、それぞれ分野の異なった多くの専門家で議論する国際会議を、早稲田大学が中心になって開くことにした。
この結論に至るまでに、多くの国際会議に出席し論文を発表すると同時に、多くの外国人とも真剣な議論を重ねてきた。その詳細は下記の論文中に記した。
以上の経験を踏まえ、新しいタイプの国際会議を2002年に早稲田大学に招致する予定である。