表題番号:1998C-004
日付:2002/02/25
研究課題シルクロードの調査と成果
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 文学部 | 教授 | 岡内 三眞 |
(連携研究者) | 文学部 | 教授 | 稲畑 耕一郎 |
(連携研究者) | 文学部 | 教授 | 菊池 徹夫 |
(連携研究者) | 文学部 | 教授 | 高橋 龍三郎 |
(連携研究者) | 文学部 | 教授 | 大橋 一章 |
(連携研究者) | 就実女子大学 | 教授 | 長澤 和俊 |
- 研究成果概要
- 本研究は、2001年度に開催を予定しているシルクロード国際研究集会を行うための基礎的・準備的な目的で行ったものである。我々は早稲田大学シルクロード調査隊として、1994年より継続して、中国新疆ウイグル自治区トルファンにおいて日中共同で調査を行ってきた。その中でも特に著名な都城遺跡である交河故城のネクロポリス、ヤールホト古墳群に重点を置いて調査を行い、多大な成果を得ることができた。これらの成果は世界的に見ても重要なものであり、東西文化交流史の解明においても重要な意義を持つものである。しかしシルクロード史研究では各調査隊は個々に調査を実施しているために、必ずしも相互の連携は充分ではない。それゆえ、とりわけ諸外国隊との情報交換はシルクロード史研究の発展に意義が大きいと考えられる。研究者間で情報を共有し、研究を深めていくために、国際研究集会を意図しているものである。
我々が行った調査に関しては、既に1996年度までの成果は報告書としてとりまとめ近日中に刊行予定となっている。現在は1999年度までに行った調査を包括して整理作業を行い、報告書を作成するための作業を継続して行っている。特にヤールホト古墳群に関しては基礎的なデータの収集は完結し、有益な研究資料として利用可能な状況になっている。また資料のデータベース化など、新たな研究方法の試みとしての意義が期待できる。
そのほかに国際会議のための情報交換として、中国の新疆文物研究所、新疆文物管理局、北京大学、社会科学院考古研究所などを訪問し、情報交換、討論などを行った。またイギリスにおいて、ケンブリッジ大学、ロンドン大学、大英博物館などを訪問し、ヨーロッパにおける研究の現状などについての教示を得た。
このように国際研究集会についての基礎固めは着々と進行しており、開催に関して万全を期しているので、所期の目的を達することができよう。