表題番号:1998A-148 日付:2002/02/25
研究課題ケルトと日本の基層文化の比較研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学部 教授 池田 雅之
研究成果概要
 1年間、ケルトと日本の基層文化の比較を自然観、死生観、宗教、神話などの側面から行った。
 文化的影響がないと思われる二つの文化にいくつかの共通性が発見できた。たとえば地理的条件(東の島国、西の島国)から、島信仰、ユートピア観、死生観などにもきわめて類似した形態が見られた。また古事記のサルタヒコを通じて、日本神話の世界観にも触れた。
 ケルトの自然観やドルイド信仰と日本の縄文の自然観、神道のアニミズムにも近いものが見い出された。日本とケルトの基層文化には、相響き合う要素が多く、今後もっと詳しく比較対照してみたいと考えている。両神話の比較研究も発展させたいと思う。近い将来、論文集のかたちでまとめたいと考えている。
 研究費は主として資料、文献等の購入に当てた。