表題番号:1998A-129
日付:2002/02/25
研究課題有理数体のp-拡大体に対するGreenberg予想
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学部 | 助手 | 尾崎 学 |
- 研究成果概要
- 1998年度はGreenberg予想及びそれに関するテーマについて研究した。以下に研究成果を列挙する:
(ⅰ)有理数体の実p次巡回拡大体で、pに対するGreenberg予想が成立していて、且つ付随する岩澤加群のp-回数が随意に大きいものを構成した。
(ⅱ)(ⅰ)を単項化問題に応用して、第数体kで、その適当な不分岐p次巡回拡大で、kのイデアル類群のp-Sylow部分群が全て単項化して、且つイデアル類群のp-回数が随意に大きいものが存在することを示し、岩澤氏の問題を解決した。
(ⅲ)kをイデアル類群のp-Sylow部分群が巡回群で、pが分解していない次数がpと素である総実代数体で、pに対するGreenberg予想が成立しているものとする。このような総実第数体k上に無数pに対するGreenberg予想が“遺伝”するようなp次巡回拡大体が存在することを示した。
(ⅳ)(山本現氏(早稲田大学)との共同研究)有理数体の素数導手の3次巡回拡大体で、素数3に対するGreenberg予想の成立を確かめる簡潔な判定条件を与え、これを用いて多くの実例について素数3に対するGreenberg予想が成立することを計算機で確認した。