表題番号:1998A-119
日付:2002/02/25
研究課題アクティブ制震構造物のための構造物低次元化モデルの開発
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学部 | 教授 | 西谷 章 |
- 研究成果概要
- 1989年のアクティブ制震ビルの誕生以来、多くの高層構造物がAMDやHMDなどの付加マス方式のアクティブ制震を採用している。この付加マス方式により制震を行う場合、すべての制震構造物の状態を観測して、制御を行うことが理想であるが、設置場所などの制約から、すべtの状態を観測することは不可能である。そこで本研究では、観測可能な状態のみを利用して制震を行うための簡便な制御対象構造物の低次元化手法を示すことを目的としている。
本研究の低次元化手法では、制震構造物の特性を表すモーダル有効質量、固有振動数、刺激関数を用いて、制震構造物の応答を観測層の状態のみで構成されるモデルに低次元化する。
本手法の特徴として、以下のことがあげられる。
(ⅰ)制御対象構造物を状態観測の行われる層のみで表すことができる。
(ⅱ)観測地と低次元化モデルの状態量が一致し、制御に観測地を直接用いることができる。
(ⅲ)有効質量がオリジナルモデルに一致する。
(ⅳ)アクティブ制震装置の状態量と構造物の状態量を同じ座標系で扱うことができる。
本手法の有効性については、小型建物模型を用いた振動台による振動制御実験および高層建物を想定したコンピュータシミュレーションにより、簡便にアクティブ制震システムの設計を行えることを確認した。