表題番号:1997A-383 日付:2002/02/25
研究課題種々のメディアを利用して現代のドイツを知るためのドイツ語教育法の開発研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 語学教育研究所 教授 岡村 三郎
研究成果概要
ドイツの現状を知るため日本で簡単に入手できて、教材として使える情報源は以前は印刷メディア(新聞・雑誌等)に限られていた。しかし最近は、衛星放送に代表される映像・音声メディア、さらにインターネットWWWによるドイツの新聞社・放送局のホームページの活字・映像・音声情報などの情報がリアルタイムで利用できるようになり、また伝統的な新聞・雑誌もCD-Romという新しい形態の情報源として利用でき、現在のドイツについて私たちが入手できる情報は質量ともに爆発的に増大しつつある。
 この研究では、この増大しつつある情報源にはどんなものがあるか、それらの個々の特徴は何か、それらの特徴を生かし、ドイツ語授業の教材として利用するにはどういう方法があるかを、種々のメディア利用の可能なCALL教室における授業で実際に試して調べてみた。以下の点が明らかになった。
 映像と音声とが一致するという点で衛星放送のニュースが情報源としてはもっともインパクトが大きいが、情報が細切れになる嫌いがある。それを補うためにはインターネットの各新聞(またはテレビ局、放送局)のホームページから同じテーマについての記事、コメントを読むのが有効である。またインターネットで新聞のアーカイブに入って(または新聞のCD-Romを利用して)、そのテーマに関する情報をさかのぼって集めてくる(無料の場合と有料の場合がある)ことも必要である。場合によっては話題となっている施設や機関のホームページを直接参照するのも有効である。特定のテーマ、出来事について、これらの種々の情報を取捨選択しながら、教材として一つのパッケージにまとめることが教師の任務となる。