表題番号:1997A-369 日付:2002/02/25
研究課題異文化間交流能力育成のための感性レベルにおける教育プログラムの開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学部 助教授 齋藤 美穂
研究成果概要
インターカルチャラルコミュニケーションにおいて、その文化でのノンバーバルなコミュニケーションの手がかりを早期に理解し獲得することは、異文化間のコミュニケーションギャップを緩和する手段の一つと考えられる。しかし、このようなコミュニケーションギャップの理解を促進する為の教材として、具体的な文脈をともなった、しかも、映像的素材として体系的に提供されたものはほとんどない。本研究はこのような側面に注目し、実践的な感性レベルにおける異文化間交流能力育成のための教育プログラムを作成・開発することを念頭においたものである。その為に本研究では欧米圏におけるノンバーバルコミュニケーションの様態を文献・資料等から収集した後、異文化での実例を映像記録として収録し、それらをCRT画面上で編集した。映像記録はアイコンタクト、身振りや手ぶり等のボディーランゲージ、表情や感情の表出における差異、コミュニケーション時の対人距離、生活習慣の差異、生活空間や居住空間の差異等に着目して収録した。ここに収録された映像は外国での一般的な日常生活を通して得られたノンバーバルなコミュニケーションでの文脈が中心であるが、本研究の最終的な目的であるインターカルチャラルコミュニケーション能力育成プログラムの作成・開発の為に、学生という視点から彼らの生活を通して得られた文脈に関し着目して収録された。さらにこれらの映像記録に対して、同じ文脈における日本の映像記録を対比的に用意し、異文化でのノンバーバルコミュニケーションの差異が突出する文脈を中心にCRT画面上で編集した。今後はこれらの対応する画像の意味的妥当性の検討が課題となり、実用がそれに継続することになる。