表題番号:1997A-293 日付:2002/02/25
研究課題後発企業が競争優位を獲得するためのマーケティング戦略研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学部 教授 恩蔵 直人
研究成果概要
本研究では、成功をおさめている代表的な後発企業に対するヒアリングから着手した。主なヒアリング対象企業には、焼き肉のタレ市場に参入した「キッコーマン」、ペットフード市場に参入した「マスターフーズ」、生命保険市場に参入した「ソニー生命」、育児雑誌市場に参入した「ベネッセコーポレーション」、ゲーム機市場へ参入した「セガ」、コピー機市場へ参入した「キヤノン」などが含まれている。ヒアリングを実施することにより、後発企業に求められるマーケティング戦略のキーワードが浮かび上がってきた。
 同時に、欧米の学術文献を中心として、後発企業のマーケティング戦略に関する過去の研究成果を整理した。これに関しては、一部分ではあるが、97年に開催された日本商業学会全国大会において既に発表している。
 さらに、ヒアリングや文献をもとに、いくつかの研究仮説を構築した。その中には、後発企業の価格戦略に関するもの、後発企業の広告戦略に関するもの、さらには、後発企業の営業戦略に関するもの、などが含まれている。
 我が国の代表的な企業からアンケート調査の回答を既に得ており、現在、それらを分析中である。それによって、研究仮説の実証分析、新たな問題点を浮かび上がらせる探索的な分析が行われることになっている。分析結果は、『早稲田商学』など学術雑誌に投稿する予定である。
研究成果の発表
1997年5月 第47回 日本商業学会全国大会「参入順位とブランド戦略」