表題番号:1997A-272 日付:2002/02/25
研究課題変成岩岩石学のためのインターネットサーバの構築
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育学部 教授 小笠原 義秀
研究成果概要
急速に普及しているインターネットは、学術雑誌とは質・量共に異なるレベルでの研究成果公開の場として大きな可能性を秘めている。また、その教育現場への活用もさまざまな分野で検討され始まりつつある。研究活動で集積された諸々の情報をデータベース化しインターネット上に公開することは、研究者間の情報交換・議論に資するだけでなく、最新の専門情報を教育現場から容易にアクセスできる環境を提供することにもなり、ひいては一般社会におけるその専門分野の理解をより深めることにつながる。このような専門分野の情報公開は、高度にコンピュータ化しつつある社会における大学の責務といえる。このような観点から、筆者はこれまでの研究で蓄積してきた変成岩岩石学分野の各種データ(P-T図やT-XCO2図などの相平衡図、変成岩の野外露頭データ、顕微鏡写真、岩石・鉱物の化学分析値等)を基に変成岩岩石学を対象とするインターネットサーバを構築することが急務であると考えた。本年度の研究でPC中に構築されたデータベースは以下の通りである。
1)変成岩生成の条件推定のための相平衡図の一部、2)現在進行中の変成岩研究データ(主な内容は、カザフ共和国北部のコクチェタフマッシフや中国大別山・蘇魯地域の超高圧変成岩類、米国コロラド州の先カンブリア紀変成岩類・深成岩類、我が国の飛騨変成岩類等の岩石学研究データ)。本年度は予算の関係で本格的なサーバを構築することができなかったため、現有のPCにディスクを増設してその中にデータベースの主要部分を構築した。また、一部のデータについてはHTMLファイルを作成しブラウザからアクセス可能な状態にした。1998年7月導入予定の本格的WWWサーバ(UNIX)に移植し公開するとともに、更にデータの充実を目指す予定である。