表題番号:1997A-208
日付:2002/02/25
研究課題河北省定県出土簡牘『文子』・『儒家者言』の基礎的研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 高等学院 | 教諭 | 小林 岳 |
- 研究成果概要
- 本研究は、1973年に発掘が行われ、大量の文物が出土した河北省定県の第40号漢墓の『論語』・『儒家者言』・『哀公問五義』・『文子』・「六安王朝五鳳二年正月起居記」などの儒家および王国関係の書籍簡・記録簡に注目し、その内容を検討することを主要テーマとしている。
本年度は、「定州西漢中山懐王墓竹簡『文子』釈文」・「定州西漢中山懐王墓竹簡『文子』校勘記」・「定州西漢中山懐王墓竹簡『文子』的整理和意義」(『文物』1995年12期)の提供を受けて、とくに『文子』についての釈文・校勘等に関する基礎的作業をおこなった。すなわち『文子』をコンピューター入力してデータベース化するとともに、各地の図書館に出張して収蔵の現行『文子』各本のコピー収集をおこなった。
この研究は浅学非才を顧みず、近年、中国各地で進められている発掘作業によって得られた大量の出土文物中の書籍簡についての研究が立ち遅れているのではないかという観点に立つものであるが、本研究者が別に行っている「唐代以前に成立した四史の註釈に関する研究」(95年度)に連動するものであることは言うまでもないことである。