表題番号:1997A-105 日付:2002/02/25
研究課題情報化に関する基礎概念の研究(続)
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学部 教授 桜井 洋
研究成果概要
1998年度は「情報化に関する基礎概念の研究」の継続を行った。情報化という言葉が氾濫する最近の社会であるが、本研究はこの概念の社会学的・哲学的な基礎に立ち返って掘り下げようとするものである。情報化は単に情報ネットワークの増殖にとどまらず、社会システムや人格システムの根本的な再編成の可能性を示唆するものである。本年度の研究の成果の一端として、論文「身体とアイデンティティ」を『社会学年誌』39号(早稲田社会学会、1998年3月)に発表した。社会学年誌ではこの39号において「現代社会と自己」という特集を組み、私がその編集を担当したが、この論文はその特集の一部である。身体や自己は社会的な意味として構成され編成されるものである。したがって時代や社会が異なれば身体や自己の意味的な構成が変化する。この論文は情報社会における身体と自己にたいする情報化の作用を主題的に検討したものである。