表題番号:1997A-080 日付:2002/02/25
研究課題近代日本における地域文化の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育学部 教授 北河 賢三
研究成果概要
上記の研究課題の一環として、長野県下伊那地方の青年団に関する資料調査をおこない、第二次大戦末期から戦後初期(1947、48年)の青年団について、「青年団における戦後の出発」(『社会科学討究』1997・3)にまとめたが、1997年度にはこの延長線上に、青年団資料の補足調査のほか、各種の文化団体、婦人会、社会教育行政、戦後処理問題などに関する資料収集と聞取り調査をかさねた。また、これと並行してCIE、地方軍政部など連合国側の資料調査を進めており、両者を突き合わせることにより占領期における地域の社会・文化状況を把握する見通しを得ることができた。
 長野県以外では、熊本県の戦時中の文化団体である熊本文化協会とその中心人物荒木精之に関する資料、戦時中の大阪を中心とする移動演劇に関する資料を収集した。このほか、青森、石川はじめ各地の戦中・戦後初期の社会と文化運動に関する資料調査を現在おこなっており、98年度以降も継続する。
 以上の調査の成果を整理することによって、戦中・戦後初期の地域文化に関する研究をまとめる予定である。