表題番号:1997A-008
日付:2003/03/27
研究課題廃棄物処理と再利用の産業連関分析
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
---|---|---|---|
(代表者) | 政治経済学部 | 教授 | 中村 愼一郎 |
- 研究成果概要
- 1 従来の産業連関表に、廃棄物発生・処理・循環再利用を加えて拡張するための理論的検討を行った。特に、廃棄物ストックを所与としたときに、その循環再利用と廃棄に関わる環境負荷を求めるための線形模型を作成し、オランダNAMEAデータによってその挙動を検討した。
2 実証モデル作成の準備として、自治体収集ゴミの再資源化率が6割近いという北海道富良野市の現地視察を行った。収集した資料を基に、同市についての廃棄物発生・循環再利用・廃棄処分の流れを記述する廃棄物勘定を、前出拡張産業連関模型の応用する形で作成する事を試みた。
3 廃棄物発生・循環再利用を含む生産模型においては、Georgescu-Roegen・鷲田豊明等の指摘した「資源散逸条件」を適切に考慮する事が重要である。特に、鷲田が線形模型について導出した条件を、廃棄物を含有資源量ではなくて総量で計測した場合について導出し、鷲田模型との理論的関連を明確にした。
研究成果の発表
An Interindustry Approach to Analyzing Economic and Environmental Effects of the Recycling of Waste, Ecological Economics, Elsevier,受理済み