表題番号:1996A-538 日付:2002/02/25
研究課題バーチャルクラス実現のための知的通信処理の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学総合研究センター 教授 寺島 信義
研究成果概要
 遠隔地にいる教師や学生が、あたかも一堂に会している感覚で、授業をしたり、共同実験ができる環境を提供する「バーチャルクラス」の概念を提案した。この新しい概念の実現のための研究を進めた。具体的には、仕様の作成・実現案の検討・そしてプロトタイプの提案とこれの実証実験である。このプロトタイプシステムを使用して、外国の大学と接続し、その有効性を検証するものである。仕様の作成に当たっては、将来、共同実験を進める予定の米国カーネギーメロン大学のロフラー教授、バーゲス教授、ニュージーランド、ビクトリア大学のティフィン教授、ラジャシンガム教授と検討を進め、仕様の概要を確定した。主な機能としては、互いの講義室をスクリーンにリアルタイムに表示する機能、共用できるホワイトボード機能、共同作業ができる共働環境の構築などである。
 今期は、最も重要な共働環境の構築を進めた。こえは通信回線で接続された地点から、参画し、共同設計などの共同作業ができるものである。
 研究項目として、共同作業のためのコンテンツを入力する入力法の研究、共同作業のためのCSCWの研究などの研究をすすめた。
 研究の成果としては、学会発表2件、学術論文1件、著書(編著も含む)を2件とりまとめた。「人工知能とハイパーリアルティ」では、バーチャルクラスを含む汎用のプラットフォームとしてのハイパーリアリティを提案し、この概念をとりまとめた。これは将来の情報インフラストラクチャーである。GII(Global Information Infra)の上で動作するプラットフォームであり、この上で容易に各種のアプリケーションを開発できる。
 現在、上記の研究者達と「Hyper Reality」の英語版を執筆中である。