表題番号:1996A-248 日付:2002/02/25
研究課題建築生産における工程計画情報の活用に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学部 教授 嘉納 成男
研究成果概要
 本研究は、工程計画をめぐる各種の情報について有効に活用する仕組みを検討するとともに、その情報の収集とデータベースの構築を実際に行い、情報提供の試行実験を実施することを目的としている。
 建築工事における工程計画においては、工事の特徴を把握するとともに、施工時において検討しなければならない多種多様な条件を考慮して、その計画を立案する必要がある。しかし、この計画段階において有効な情報支援の体制及びその仕組みは未だ確立していない状況にある。
 本研究では、Internetによるwwwの情報提供の方法に着目し、現在建設企業で進められているイントラネットの動向に対応して、wwwの技術を活用した建築生産情報の提供の仕組みについて、実際のデータベースを作成し、その情報提供システムの運用を行った。データベースとしては、建築生産に関連する技術書や論文等について1950年から現在(1995年)までの文献約15,000件を収集し、そのデータベースを作成した。さらに、全国に工事現場が散在することを想定して、このデータベースをWWW上において、検索・提供するシステムを構築し、その実際の運用実験を行った。その結果、wwwを用いた情報提供によって、遠隔地においても容易に有用な情報を見つけ出すことができ、その効果が大きいことが明らかになった。本データベースは、この実験以後、本大学内及び他の教育機関に対しwwwを通じて一般に公開(http//:www.kano.arch.waseda.ac.jp)しており、高い評価を外部から得ている。