表題番号:1996A-180 日付:2002/02/25
研究課題古代東アジアにおける諸民族集団の再検討
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 本庄高等学院 教諭 三﨑 良章
研究成果概要
 本研究の目的は、2世紀から6世紀における東アジアの諸民族集団の実態、及びそれらの交流の状況を明らかにすることであった。
 具体的作業としては、(1)正史を中心とする編纂資料から民族集団に関する資料の抽出、(2)石刻資料・出土資料等の一次資料から民族集団に関する資料の抽出、(3)それらの資料を総合して検討した上で、各民族集団の動向、諸民族集団間の関係等の解明、を行なった。そのうち編纂資料では、『晋書』及び『魏書』については抽出整理を完了した。また今回は、『北京図書館蔵中国歴代石刻拓本匯編』(中州古籍出版社)を入手し、他の石刻資料と共に一次資料における民族集団資料の確認を行うことができた。
 その結果、漢民族の居住地域に流入した諸民族とが、従来理解されていた以上に独自の社会を形成し、朝鮮半島等の民族とも大きな影響を与え合っていたこの、おおよその見通しを得ることができた。現在、整理した資料を基に、論考をまとめつつあり、その成果は1997年度に論文として発表する予定である。