表題番号:1996A-111
日付:2002/02/25
研究課題網型待ち行列モデルのシミュレーション解析法の研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学部 | 教授 | 逆瀬川 浩孝 |
- 研究成果概要
- “Symmetric slotted ring models with general arrival prosesses”
網型待ち行列モデルの1つとして、待ち行列がリング上に並び1人のサーバが巡回してサービスするモデルを考え、解析的方法による近似式を提案し、シミュレーションによる解法を考えた。このモデルは、LANの基本的な形態であるスロッテッドリング方式のモデル化として用いられる。
客、すなわち利用者のアクセスのタイミングや接続時間、各利用者間の通信量などを考えると、システム全体の確率的挙動を解析的に決定することはむづかしく、実用を考えたとき効率的な近似法が求められる。その近似法の精度を検証するために、大がかりなシミュレーションが必要となり、効率的な計算法が要求される。
この研究では、前半で解析的なアプローチにより、パフォーマンス評価尺度の一つであるネットワークのスループットの実用的にも有効と思われる近似解法を提案し、後半ではその解法の有効性をシミュレーションによって検証している。
シミュレーション実験では、定常状態シミュレーションを実行するための手法である塊平均法、再生点法などの比較、計算の効率化のための手法である共通乱数法、対照変量法などの実現方法、効果などが検討された。