表題番号:1996A-011
日付:2002/02/25
研究課題ファジイグラフの近似表現法と応用
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
---|---|---|---|
(代表者) | 政治経済学部 | 教授 | 山下 元 |
- 研究成果概要
- ファジイ理論は、人間の判断や評価などに関する「あいまいな」情報(ファジィ情報)を分析し意思決定を行う理論であり、近年、自然科学、人間科学などの諸分野に広く応用されるようになった。
一般に「あいまいな」情報の構造は、ファジィグラフを応用して解析されることが多い。すなわち、ファジィグラフの関連状態を分析し、その大域的な特徴を適切に抽出することにより、事象のもつ「あいまいな」情報構造が明らかにされるということである。
この課題は、ファジィグラフの近似表現法を研究し、併せて、人間科学への応用法を開発することを目的としている。
この意味から、ファジィ決定を応用したファジィグラフの解析法を研究し関連して、ファジィシャプレイ値の導入法をも検討した。
さらに、それを応用したファジィソシオメトリー分析法、ファジィ意識調査法などを研究し、ソフトサイエンスへの適用法を開発した。
また、その研究成果については、関連する国際ファジィ学会、欧州ファジィ学会、国際ファジィシステム知能制御学会などの国際学会や、日本数学会、日本ファジィ学会、日本行動計量学会などに発表した。なお、それをまとめて本研究の報告書(別誌)を作成した。
ここで、ファジィグラフを応用した新しいソフトサイエンスへのモデルの研究と、その支援システムの開発などとについては、今後共、継続的な研究が必要であると考えられる。