表題番号:1995A-195 日付:2002/02/25
研究課題非線型積分方程式の定性的理論とその人口問題およびエイズ感染の数学的モデルへの応用
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等学院 教諭 柳谷 晃
研究成果概要
AIDS感染の基本モデル
は,その単純性故のわかり易さと,扱い易さの利点はあるが,解の増減の激しさが欠点である。定性的な性質と定量的な解析の両方に有効なモデルを作成するために,最近はかなり多くの研究者が努力を続けている。この研究では,現実に少しでも近づいたモデルを作成し,その定量的な解析と定性的な解析を続けてきた。現在扱っている方程式としては,男女間の感染率の違いを考慮に入れた次の方程式がそのうちの一つである。
この方程式の数値解析を行った結果もかなり急激な増加,減少が現れてしまい,全人口の増加の中で,AIDS感染者が増加してゆく,パラメーターの領域が小さい。そこで,各パラメータ(死亡率,出生率など)を年齢依存型にした,次の方程式を考えている。
この方程式を特性曲線にそって作った解により定性的な結果を,積分方程式の理論から得るとともに,計算機による,シミュレーションを行って,発表を続けている。