表題番号:1995A-122 日付:2002/02/25
研究課題乱数の変換アルゴリズムの研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学部 教授 逆瀬川 浩孝
研究成果概要
ランダム事象を含むシステムをシミュレーションを用いて分析する際には,ランダム事象を仮想的に実現するために乱数が用いられる。目的の確率分布に従う乱数はその確率分布と一様分布との関係に基づいて,一様乱数からの変換によって作り出される。各種確率分布に従う乱数を生成するための変換アルゴリズムについては多種多様の方法が提案されてきている。
本研究では,筆者の提案している方法も含め,各種アルゴリズムを調査収集し,それらを計算機コード化した。それに基づいて,乱数生成アルゴリズムのさまざまな評価基準,生成速度,生成乱数の質,プログラムの長さ,わかりやすさ,などで評価を行った。もっとも重要なのは,生成された乱数が元の確率分布の標本とみなしても良いということであるが,これについては検定用のプログラムを作り,統計的な検定を行ったが,提案されているアルゴリズムで問題となるものはなかった。さらにコード化について検討し,特色のあるアルゴリズムを集めてパッケージを作り,公表する予定である。