表題番号:1995A-019 日付:2002/02/25
研究課題抵当制度の現代的課題
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学部 教授 鎌田 薫
研究成果概要
抵当権の効力をめぐる諸問題のうち,近時,判例・学説に新たな動きのみられる短期貸借,法定地上権及び賃料債権に対する物上代位を中心として,学説・判例・実務の到達点と将来進むべき方向性を明らかにした。
これらの問題のそれぞれにつき論文及び判例研究を執筆するとともに,従来から共同研究を続けてきた現代担保法研究会(代表:星野英一東大名誉教授・椿寿夫明大教授)のメムバーと日本私法学会学術大会において「担保法理の現状と課題」と題するシンポジウムを組織し,報告及び討論を行った。
その他,この周辺にある問題に関連し,(1)通商産業省知的財産政策室の委託を受けて研究会を組織して「知的財産権担保」に関する調査研究を行い,また,(2)法務省民事局の協力の下に集合債権担保その他の債権流動化に関する研究会を組織して,研究活動を開始した。
これらのすべてが住専問題に象徴される近時の金融不安の中で生じてきた新たな法的諸問題につき,金融実務家と共同研究をすることによって,実態に応じた実践的解釈論を展開すること,及び,立法論的提言を指向することを二大特色としている。