表題番号:1995A-015 日付:2002/02/25
研究課題債権法理と契約法上の諸問題(2)
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学部 教授 近江 幸治
研究成果概要
契約法の領域は,現在活発な議論が起こっており,理論的にも混迷期にある。この状況について,私は,債権法の理論的再検討という観点からこの問題に興味をもってきた。その際の基本的モチーフは,
1. 債権法の基礎となる債権法原理を重視し,その原理との関係で,現在の諸々の問題をいかに理解すべきか。
2. 新たに提起された諸問題では,何が本質的に問題となっているのか。
3. それらの諸問題を,従来の債権法体系のなかに取り組む場合,どのような点が問題なのか。
であった。そして,具体的には,対象とした契約法の各論的諸問題について,特に,従来の債権法理論のなかでいかに位置づけるべきかを検討課題とした。その結果として,私なりの結論を得たと言いうるが,本年度中には,この成果を,私の体系書の一環である『契約法』として出版する予定である。