表題番号:1994B-036 日付:2005/03/25
研究課題建築CAD教育の評価に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学部 教授 渡辺 仁史
(連携研究者) 理工学部 教授 石山 修武
(連携研究者) 専門学校 教授 鈴木 恂
(連携研究者) 理工学総合研究センター 講師 渡辺 俊
(連携研究者) 理工学総合研究センター 嘱託 林田 和人
研究成果概要
○研究の目的
本学,建築学科および専門学校におけるCAD教育を本格的に実施するにあたり,ハードウエア,ソフトウエアについて製図課題との関連であらかじめ充分な評価を行なっておくことが,本研究の目的であった。
○研究の概要
1)全国の大学で行なわれている建築CAD教育の実態調査を,日本建築学会のCAAD教育小委員会の委員である渡辺仁史が行った。
2)従来の設計製図課題の整理と新しいカリキュラムの提案(石山,鈴木)
3)授業においてCADによる作品の提出と評価の実施と問題点の整理(全員)
4)建築CADに関するソフトウエアの調査と導入,および提出作品の保存方法と講評方法の検討(渡辺俊,林田)○研究成果
1)2次元の図面表現ではなく,3次元的な空間把握の道具として大変有効であることが,確かめられた。特にアニメーションや視点の移動による空間の連続性が表現できる点が,これまでにない表現手法として学生には効果的であった。
2)本研究期間中に,毎年20人程度が製図課題の提出をCADで行なうことができたが,95年度にはCADで提出した卒業計画が最優秀者に与えられる村野賞を獲得するなど,設計教育での有効性が具体的に示された。
3)授業の中に建築CADを導入するためには,CAD環境の整備と教材開発だけではなく提出作品を評価する方法が重要であることが明らかになった。これに対しては,従来のような教師による一方的な評価ではなく,インターネットによって作品を公開することで,卒業生も含めた対外的な評価が可能であることが確認された。