高品質ビーム利用実験
2012-0903-01
- 研究者名
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研究者情報 鷲尾 方一 教授
- 所属
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理工学術院 理工学術院総合研究所
- 専門分野
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原子力学,素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理,物理化学
- キーワード
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燃料電池材料 、 表面物性 、 電子 、 機能材料 、 微細加工
背景
「燃料電池」は、水の電気分解の逆反応を利用することでエネルギーを取り出す発電装置のことである。
「燃料電池」は多様な用途・規模をカバーするエネルギー源として期待されており、低環境負荷、燃料に水素を用いるなどの特徴から、環境問題やエネルギー問題を解決するツールとしても注目度が高い。
中でもPEM型燃料電池(Proton Exchange Membrane Fuel Cell:PEMFC)は小型軽量化が可能で、モバイルPC・携帯電話・自動車への応用が期待されている。
シーズ概要
鷲尾研究室では、PEMFCに関する研究を行っており、また、小型軽量化が可能な個体高分子型燃料電池(PEFC)用電解質膜として利用可能な素材開発に取り組んでいる。
応用・展開
■微細加工体開発
PTFEなどに代表されるフッ素系樹脂はマイクロマシン構成部品として利用可能で、無機物質とのハイブリッド化によるナノスケールデバイスへの展開も期待されている。当研究室では、シンクロトロン光・高エネルギーイオンビーム・集束イオンビームを用いて、フッ素系樹脂をミクロン~ナノオーダーで直接的に微細加工する研究を行っている。
■新機能材料開発
電子線を利用して、傾斜機能を持つ材料、生分解性プラスチックへの微細加工や耐熱性付与、異種材料接合技術なども開発中である。
優位性
鷲尾研究室で作製したグラフト膜RX-g-PSSAは、市販のNafion®112膜と比較して、同等もしくは若干高い発電性能を示している。
提供目的
受託研究、共同研究、技術相談
備考
所属学会:日本放射線化学会、日本物理学会、日本化学会、高分子学会、原子力学会、ラドテック研究会
関連特許
- 特願2011-244774 電解質膜、膜電極接合体、及び燃料電池
他のシーズ
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放射線化学反応初期過程の解明 ~パルスラジオリシス実験~
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集束イオンビーム(FIB)によるマスクレス直接エッチング技法
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フォトカソードRFガンを用いた逆コンプトン散乱軟X線源の開発
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EB-NILによる極微細構造体作製
掲載日:
2012/09/03