手書き数式入力システムMathBox

2011-0913-01
研究者名
研究者情報 山名 早人 教授
所属
理工学術院 基幹理工学部 情報理工学科
専門分野
マルチメディア・データベース,計算機システム,生命・健康・医療情報学,ソフトウェア,知能情報学
キーワード
メディア情報学・データベース 、 計算機システム・ネットワーク 、 生体生命情報学 、 ソフトウエア 、 知能情報学

背景

ICT機器の学術・教育利用が進む中、論文作成に加えe-learningの受講時など、デジタルデータとして数式入力が求められる機会が増加している。従来の数式入力は、パネルからの選択式やコマンドによる入力などが一般的であり、文字認識率が低く、誤認識した際の修正も困難であるといった問題点からタブレットなどによる手書き入力は実用段階ではなかった。

シーズ概要

数式記号の認識は、従来の文字認識技術で対応可能であるが、数式構造の認識は困難であり、これが数式の認識精度の低下の原因となっていた。これに対して、数式構造のパターンを予測し、ユーザーが数式入力を行うスペース(=Math Box)をあらかじめ表示することで、数式構造の認識を容易にし、認識精度を向上させる。さらに、指定されたスペースに対して入力可能性のある数式記号を例示することにより、誤認識時の修正を簡単にすることに成功している。

応用・展開

論文作成時での利用だけでなく、低スペックな環境でも使用可能であり、誤認識の修正や入力時間の削減が行えることからCBTやe-learningといったリアルタイム入力が必要な利用場面にも応用可能である。

優位性

数式構造の認識率70%程度であったのに対して、簡単な修正方法を用いることで90%程度の認識率を実現した。また、従来の数式エディタなどによる入力時間に比べて33%の短縮効果が得られる。

提供目的

受託研究、共同研究、技術相談

資料

関連論文

  • Yuji KASUYA and Hayato YAMANA:"Interactive Pen-based Interface for Inputting Mathematical Expressions", Proc. of 2007 International Conf. on Intelligent User Interfaces (2007.1)

他のシーズ

  • 手書きノートからの効果的なサムネイル作成
掲載日: 2011/09/13