医薬品素材としての海洋天然化合物 ケミカルエピジェネティクス研究のツールとして

2011-0906-05
研究者名
研究者情報 中尾 洋一 教授
所属
理工学術院
専門分野
生体分子化学
キーワード
生物分子化学 、 ケミカルバイオロジー 、 エピジェネティクス 、 幹細胞 、 共生微生物

背景

海綿等の海洋無脊椎動物は未開拓の低分子化合物の宝庫であり、その多くは共生微生物が生合成している。共生微生物は一般に培養が極めて困難であるため、ユニークなスクリーニングライブラリーとなる。

シーズ概要

海洋生物サンプル:海綿・腔腸・原索・棘皮・軟体動物など1500種類以上多様な採取地域:日本(南西諸島、九州沿岸、伊豆諸島、佐渡、三陸海岸、千島列島)、ミクロネシア、ヴェトナム海洋天然化合物:新規および既知の海洋天然化合物ライブラリー海洋無脊椎動物抽出物ライブラリーを対象とし、抗菌・抗カビ、各種がん細胞に対する増殖抑制、血管新生および各種酵素に対する阻害活性、細胞毒性、多剤耐性菌等のスクリーニングを行っている。これまでに顕著な生物活性を示す新規化合物を100種類以上見出している。

応用・展開

・ 医薬品リード化合物: 抗血管新生、抗感染症、酵素阻害剤、心筋再生誘導薬などの医薬品開発・ 再生治療にむけた幹細胞研究用ツール・ 細胞の分化調節やがん化に関わるケミカルエピジェネティクス研究用ツール・ 目的の生理活性物質に対するスクリーニング方法論の開発

優位性

「抗がん剤リード化合物」「抗リーシュマニア活性物質」「ヌクレオソームの構造変化誘導物質」「ES/iPS細胞から心筋への分化効率を上げる化合物」「ES細胞の未分化維持活性物質」「天然有用化合物を産生する共生微生物」などを見出している。

提供目的

受託研究、共同研究、技術相談

資料

関連特許

  • JP11/61696(2011/5/13)

他のシーズ

  • 新規抗リーシュマニア剤
  • 海洋天然化合物
  • 神経細胞分化促進剤
  • 高血糖によるエピゲノム異常の抑制剤
  • 細胞分化調節活性を有する天然有機化合物
  • フェルラ酸誘導体含有組成物及びその製造方法
  • アストロサイト分化促進用組成物
掲載日: 2011/09/06