視知覚の数理科学とその産業応用、特に各種画像処理技術、錯視、商用アートへの展開.
- researcher's name
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about researcher 新井 仁之 教授
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教育・総合科学学術院
- research field
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数学解析,数学基礎・応用数学,知覚情報処理,認知科学
- keyword
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数理視覚科学 , 錯視 , 画像処理 , 視知覚 , アート
summary
新井研究室では、人の視覚系が行っている脳内の情報処理を最先端の数学を使って研究し、更に画像処理、錯視(目の錯覚)、商用アートへの応用を行っています。また人の視覚を超えた超視覚システムの研究もしています。これまでに次のような発明をして、複数の特許を取得した。本研究の展開と産業応用に関する提案を歓迎します。
これまでの主な成果は次のものです。
錯視の数学的方法による生成技術とパッケージ利用
人の視覚に優しい画像鮮鋭化
視認し難い対象物を容易に視認できるようなエッジ検出
新しいFIRフィルタ設計技術
色の対比錯視のコンピュータによる再現と逆問題の解決
predominance
本技術は新しい数学理論(かざぐるまフレームレット理論、新井・新井)に基づき、さらに人の視知覚の基本法則の一つを発見し、それを数理化することにより得られたものである。そのため、これまでにない成果が得られている。
たとえば、好きなデザイン、写真などを動いて見える錯視に変換する錯視生成技術は世界初のもので、先行技術はない。これにより、従来は既存の錯視パターンを利用した錯視アートしか作れなかったのが、クライアントのニーズに合わせた浮遊錯視を作成することが可能になった。この技術は特にパッケージ・デザインに応用可能である。実施例としては六花亭によるチョコレート缶のデザイン、東京大学コミュニケーションセンター(UTCC)で発売中の浮遊錯視クロスなどがある。
鮮鋭化、エッジ検出等の画像処理技術も従来技術に比べて優れた結果が得られている。
remarks
下記の特許はすべて、発明者が新井仁之、新井しのぶ、特許権者は国立研究開発法人科学技術振興機構である。
本研究による受賞歴
平成20年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)
日本応用数理学会論文賞(JJIAM部門)、2013年
その他
本研究成果の一部は、日本経済新聞、朝日新聞、読売新聞、とくダネ!、ひるおび、テレビ東京ワールドビジネスサテライト「トレンドたまご」etc. で報じられた。
collaborative researchers
新井 しのぶ
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